心と体を育む「新島学園ファーム」、多彩な英語教育や留学など、
新島学園では独自性のある教育を行っています。

いのちの教育

新島学園では「いのちの教育」を推進しています。新島学園の「いのちの教育」は、キリスト教と生物多様性の二つの視点からグローバルな考察を含めた独自のプログラムとして展開しています。
キリスト教、ロングホームルーム、総合的な探究の授業を再編成した探究プログラムの一部として、「いのちとは自らのいのちだけではなく、多くの他の生物が存在し、互いにバランスしながら保ちあっていること」を認識し、そのうえで自らを大切にすることが他者を大切にすることに繋がることを意識し、その唯一無二の自分と同じく大切な他者との関係の中でできることを実践していきます。
災害、感染症の影響、地政学的な側面など、多くのいのちが虐げられ、蔑ろにされている時代にあって、「いのちを守り、いのちを活かす」学びを通して、どのようにこれから生きていくのか、多面的に深く考察していきます。

①良心教育の独自化と具現化
②キリスト教教育を担う宗教科における6年間カリキュラムデザインの構築
③いのちをテーマに教科・学年横断型の課外授業創出
~「新島学園ファーム」における循環型農業の実践とものづくりの体験~

④プロフェッショナルサポートチームとの協働
~かぶら大豆生産者協議会、地域事業者、研究者との協働~

⑤学外連携型の推進
(PTA、同窓会、後援会、自治体、地域社会などとの連携)
~食に携わる企業の視察・ヒアリング~

いのちの教育 風景
いのちの教育 風景
いのちの教育 風景
いのちの教育 風景
いのちの教育 風景

「新島学園ファーム」

新島学園が掲げるいのちの教育、そして、教育の五原則「勤労を尊び、天然資源の利用を学ぶ」を実践する場のひとつとして用意されているのが「新島学園ファーム」です。生徒は農業体験を通して、自然への感謝や勤労意識を学びます。2019年にファームを移転し、2020年から耕作放棄地の土づくりから始め、新たに菜種栽培を無農薬、無施肥の自然栽培で行っています。汗をかきながら種を蒔き、成長を見守り、収穫を喜び、感謝する。デジタル主体の高効率な学びが主流となる中で、まさに地に足をつけた活動によって、生徒の心の教育に活かしています。
なお、栽培した菜種を絞って精製したピュアオイル「襄出来油」を製品化するなど、「新島学園ファーム」の活動は、循環型農業やものづくり、地域の課題解決の領域まで広がっています。
新島学園ファーム 風景
新島学園ファーム 動画リンク

「新島学園ファーム」菜の花プロジェクト

ユネスコスクール加盟校

「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」。これは、1945年に採択されたユネスコ憲章の前文です。このユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の理念を学校現場で実践するために1953年に発足したのがASPnet(Associated Schools Network)であり、日本ではASPnetへの加盟が承認された学校を「ユネスコスクール」と呼びます。
文部科学省と日本ユネスコ国内委員会では、ユネスコスクールを持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)の推進拠点として位置付けており、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の17全ての目標実現に寄与するものであることが、国連総会で確認されています。
新島学園は群馬県内の中高一貫校としていち早くユネスコスクールへの加盟が承認されました。生徒達は、「SDGsについて学び、自分たち皆で実践する」ことを大切にしながら、これまでに以下のような活動に取り組んでいます。
●SDGsについて学び、様々な実践例を調べ、自分たちにできることを話し合う。
●17の目標を手書きポスターにまとめて校内各所に掲示し、周知する。
●あしなが学生募金、あんなか祭り、安中スマイルパークのイベント等にボランティア参加し、他校や地域の人々とともに活動し、ともに生きることを学ぶ。
●ペットボトル分別&エコキャップ回収により、リサイクルの徹底、資源の有効利用を目指す。
●新島学園ファームでの菜種・大豆の栽培に参加することで、作物を育てることの大変さや食料の大切さを実感し、菜種油、味噌、醤油など、食品加工についても学ぶ。また、日本の食文化や世界の食糧問題に目を向けるきっかけとする。
ユネスコスクール加盟校 ロゴ
清掃 写真

Global Studies Program

新島学園では、従来から実施していた英語教育の特別プログラム「エンパワーメントプログラム」をさらに発展させた「Global Studies Program(グローバルスタディーズプログラム)を、2023年度から実施します。
このプログラムは、中学3年生から高校3年生までの希望者を対象に、夏休みや冬休みなど長期休暇中に行われる5日間の集中講座です。日本に留学している外国人大学生・大学院生を学校に迎え、生徒は英語でディスカッションしながら、様々な学びを得ていきます。
プログラムは3つの学習ステージに分けられています。ステージ1は自分自身の個性や強み、価値観などを見つめ直す「自己啓発編」。ステージ2は世界で起きている問題に目を向け、解決策を考え、他者に伝える「シンキングストラテジー編」。ステージ3はリーダーに必要なスキルを身につけ、より良い世界の創造に向けたアクションを起こす「グローバルリーダーシップ編」です。
生徒は5日間のプログラムを通して英語の技能を伸ばすことはもちろんですが、自らを知り、主体性を学び、世界基準で物事を考え、グローバル社会で活躍するための素地を養います。
※アメリカ・ボストン研修が実施できない場合の代替プログラムとなります
Global Studies Programの様子
Global Studies Programの様子

2022年度までのエンパワーメントプログラムの様子

Two-day Empowerment Program

2022年度から中学3年生と高校1年生全員を対象に実施している、2日間の英語プログラムです。「世界を知り、自分自身をアップデート」をテーマに、様々な国から日本に学びに来ている留学生とのディスカッションを通して、異文化理解の大切さを実感し、英語で交流することを楽しいと思える活動に取り組むプログラムです。
これからの若者に求められる、グローバル社会で必要な力を身につけること、ポジティブな思考を持ち自分自身への自信を持てること、自分の可能性を信じて挑戦する気持ちを養うこと、海外の人々と協働する力・英語でコミュニケーションのできる力を養うことを最終的な目標としながら、外国人講師によるファシリテートのもと、6、7人1グループの活動を中心にプログラムを進めていきます。1グループにつき1人の外国人留学生がグループリーダーとなり、英語が苦手な生徒やコミュニケーションが得意でない生徒の意見も引き出せるような問いかけをしながら、活動をサポートします。
Two-day Empowerment Programの様子

グローバルイングリッシュキャンプ

例年、春休みを利用して行われるグローバルイングリッシュキャンプは、global citizen(地球市民)という視点を育てるためのプログラムです。東京基督教大学の学生をグループリーダーに迎え、少人数のグループを形成し、グローバル社会に生きる人々を取り巻く諸問題について英語でディスカッションを行い、理解を深めます。2泊3日のプログラムですが、近年はコロナ禍の状況を鑑み、オンラインで実施しています。
グローバルイングリッシュキャンプ テレビ通話写真

短期・中期留学

新島学園は教育の五原則に「己を知り、国を愛し、隣人に仕え、世界を友とする心を養う」と定めているように、生徒が将来、真の国際人となるための多彩なサポートを用意していますが、短期・中期留学もそのひとつです。
短期留学では、冬休みにアメリカ・ボストンへの短期研修を実施。中期留学では、オーストラリアのメルボルンにあるウェストボーングラマースクールを留学先として用意しています。いずれも歴史や文化があり、なおかつ安全性が高く、生徒が快適に過ごしながら語学力を磨ける国・都市を準備。例えば、アメリカ・ボストン研修では、ホームステイしながら語学学校へ通うだけでなく、アメリカ建国の舞台となった史跡、新島襄ゆかりのアーモスト大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、ボストン美術館などを訪れ、異文化理解も深めます。感受性の高い年頃の生徒の目を、世界に向ける良い機会になることは間違いありません。
短期・中期留学 写真

英語部ディベートチームの活動

ディベートは、コミュニケーション能力や論理的思考力、情報リテラシー、さらにはチームワークなども身につけられる競技です。新島学園は、群馬県の私立学校で、唯一ディベートチームを結成しており、中高一貫の特色を生かして、中学生と高校生が一緒に活動しています。
2014年度からは、毎年、群馬県ディベート大会雷神カップ(群馬県高等学校英語教育研究会主催)に出場し、これまでに3位入賞を2度果たしています。また、2016年度からは、ウィンターカップ全国高校生英語ディベート大会(埼玉県高等学校英語教育研究会主催)にも出場しています。
2022年度は、新島学園主催の練習会を企画して、県内外の高校との練習を行うなど、ますます力を入れています。
英語部ディベートチームの活動 写真

英語スピーチコンテスト

新島学園では日々の英語の授業で、自分の考えを英語で書き、それを発表する活動をしていますが、その延長として、希望する生徒にはスピーチコンテストへの出場を促しています。
生徒は指導教師と相談しながら、トピック決め、英文作成、数回の推敲を経て、発表練習を繰り返して本番にのぞみます。
中学生は毎年、市町村のスピーチコンテスト、その上位大会である県の英語弁論大会に参加しています。2022年度は群馬県2位を獲得し、全国大会まで進出することができました。
高校生は県の「明石杯高校生英語コンテスト」に参加し、2022年度はスピーチ自作の部で県2位を獲得することができました。また、中学生高校生共に、同志社大学で行う「同志社 英語 暗唱&スピーチ大会“立石杯”」でも、毎年上位入賞を果たしています。
英語スピーチコンテスト 写真

新島学園Kids English Club
(小学生英語講座)

小学校4~6年生を対象に、年間16回(前期8回、後期8回)の英語講座を開催しています。17:00~18:00、校内の多目的教室(ラーニングコモンズ)にて行います。外国人講師と日本人教師が指導を担当し、歌やクイズ、ゲームなどの活動を通じて、楽しく英語を学ぶことができます。申し込み方法については、前期、後期それぞれ4月と9月にホームページに発表しています。
新島学園Kids English Club 写真

スタディーツアー

スタディーツアーは、生徒が様々な社会問題に関心を持つとともに、自分で調べ、現地を訪問し、レポート制作を通して他者に伝える力を身につけることを目的とした、探究型の学習です。
2022年度には、「戦争と平和」をテーマとし、長野県の「無言館」「松代象山地下壕」を訪問して戦争と平和について考えたり、栃木県足尾町の足尾鉱毒事件の関連施設を訪問するとともに、煙害で荒廃した山の植林活動ボランティアに参加したりしました。他にも、「ハンセン病と人権」「国際協力」「多文化共生」など、幅広いテーマを設けて、生徒の主体的な探究活動を促しています。
スタディーツアー 写真

GTEC受検

新島学園では全生徒に、スコア型英語4技能検定GTEC®(ジーテック / Global Test of English Communication)を受検してもらい、技能別の英語力を把握することで、バランス良く英語力を伸ばすための一助としています。
例年12月にReading(読む)、Listening(聞く)、Writing(書く)の試験を、1月にSpeaking(話す)の試験を実施し、英語力の伸長度を測っています。また、学年によって実施する試験の難易度を変えており、中学1年生はGTEC Junior Plus、中学2年生はGTEC Core、中学3年生と高校1年生はGTEC Basic、高校2年生はGTEC Advancedを全員受検としています。
高校3年生は大学受験で活用することを前提として、希望者を対象に検定試験を受検する機会を設けています。
GTEC受検 写真

スタディサプリ

新島学園では、生徒の学習の個別最適化と教員・生徒間のコミュニケーション向上を目的として、動画学習サービス「スタディサプリ」を中学1年生から導入しています。
生徒はスタディサプリを活用し、授業の予習・復習、弱点補強、大学入試対策など、各自のニーズに合わせて、講義動画の視聴や演習問題への取り組みを行っています。
また、教師と生徒間のメッセージのやり取り、各種アンケートの実施、授業の振り返りコメントの登録など、授業だけでなく学校生活の様々な場面で利用。さらに、生徒が資格・検定への取り組みや部活動などの課外活動の実績を記録しておけるポートフォリオ機能も活用されています。
スタディサプリを通して、生徒が自立した学習者となり、自分の活動を適宜振り返りながら、自身のキャリアを自ら切り拓いていけるようになること、そして教員がそうした生徒をしっかりサポートすること。そのための有効なツールとしてスタディサプリを活用しています。
スタディサプリ ロゴ
スタディサプリ 写真

探究活動

新島学園では総合的な探究の時間で様々な探究活動を行っています。ENAGEEDという会社の教材を利用して、グループワーク活動から他人の意見を受け入れ、自分の意見を相手に伝え、コミュニケーション能力を養うことと、Society5.0である「創造社会」を生き抜く力を養っています。また、マイナビのLocusという教材では地域と企業に目を向けて、様々な問題点、課題を見つけ、改善策を探し、それを実行していく力を養っています。ネットリテラシー教育も取り入れ、iPadの使い方、情報モラルなども学んでいます。新島学園の教育に自由と自立がありますが、この探究の授業はまさにそれを実現する科目であると考えています。
探究活動 写真